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【為替本日の注目点】ドル円112円を示現

2018-09-14 09:32

 ドル円は続伸し、8月1日以来となる112円までドル高が進む。ユーロ円など、クロス円の上昇がドル円を押し上げた面が強く、ドル円はレンジをやや上抜けした可能性も。ユーロドルではユーロ買いが強まり、1.1701前後まで上昇。ドラギECB総裁が景気の先行きに楽観的な見方を示したことが背景。ユーロは対円でも130円94銭近辺まで買われ、1カ月半ぶりの高値を記録。

 株式市場は3市場とも揃って続伸。CPIが予想外に伸びていなかったことや、米中通商問題が改善するとの観測が支えに。ダウは147ドル上昇し、約2週間ぶりに2万6000ドルの大台を回復。債券は小動き。長期金利はやや上昇し、2.97%前後で引ける。金は反落。原油価格は大型ハリケーン「フローレンス」が勢力を落としたことで大幅反落。


新規失業保険申請件数 → 20.4万件
8月消費者物価指数  → 0.2%
8月財政収支     → -2141億ドル

ドル/円   111.37 ~ 112.00
ユーロ/ドル 1.1615 ~ 1.1701
ユーロ/円  129.26 ~ 130.94
NYダウ   +147.07 → 26,145.99ドル
GOLD   -2.70   → 1,208.20ドル
WTI    -1.78   → 68.59ドル
米10年国債 +0.007  → 2.970%

 本日の注目イベント

日  7月鉱工業生産(確定値)
中  中国 8月小売売上高
中  中国 8月鉱工業生産
欧  ユーロ圏7月貿易収支
英  カーニー・BOE総裁講演
米  8月小売売上高
米  8月輸入物価指数
米  8月鉱工業生産
米  8月設備稼働率
米  9月ミシガン大学消費者マインド(速報値)


 ドル円は約1カ月半ぶりに112円まで上昇しました。この欄でも、テクニカル的には「どちらかと言えばドル高方向」を示していると書きましたが、現時点ではテクニカルの勝利です。NY市場では、主要株価指数が揃って上昇し、「リスクオン」を誘いました。トルコ中銀が予想以上の利上げに踏み切ったことも同様に、市場に安心感を与えました。さらに、ポンドやユーロに対して円が大きく売られたことも、ドル円を上昇させたと見られます。111円半ばから後半のレジスタンスゾーンを抜け、112円までドル高が進みましたが、現在は大枠のレンジ(110-112円)の上限を試している段階で、ここからがドル円にとっての正念場と言えます。

 トルコ中銀は昨日、政策金利の引き上げを決めました。1週間物レポ金利を6.25%引き上げ24%にしました。市場も引き上げを予想していましたが、コンセンサスは3.25%で、今回の引き上げ幅は市場予想を大きく上回るサプライズだったと言えるでしょう。発表後、トルコリラには買戻しが入り、ドルリラは6.40前後から6.10を下回る水準まで急騰しています。トルコ中銀は、利下げを求めるエルドアン大統領にも屈せず、市場に中銀の独立性をアピールすると同時に、ひとまず信頼を勝ち取った形です。

 ECBは理事会で、政策金利の据え置きを決め、資産購入額を10月から現在の半分の月150億ユーロにすることを決めました。また、今後景気や物価情勢に大きな変化がない限り、12月には予定通り量的緩和政策を終了することになります。ドラギ総裁が記者会見で、ユーロ圏の景気の先行きに楽観的な見方を示したことで、ユーロ買いが強まり、ユーロドルは1.17台に乗せる場面もありました。同時にドラギ総裁は保護主義にも言及し、「世界で広がる保護主義は不確実性の主な源泉だ」とも述べています。

 中断されていた米中貿易協議も再開のメドがたってきました。中国国務省の報道官は13日、米国から貿易問題をめぐる閣僚級協議を再開する提案があったことを発表し、中国もこれを歓迎すると表明しました。具体的な日程は今後早急につめるようですが、新聞報道によれば、数週間以内にムニューシン米財務長官と中国の劉副首相が会談するようです。こうなると、中国に対する追加関税第3弾が発動されるタイミングも先送りされると考えられますが、今朝のブルームバーグニュースではトランプ大統領は「われわれには中国とのディールを成立させなくてはならないプレッシャーはない。プレッシャーを受けているのは中国だ」と述べたこと紹介し、さらに、「米国は近く関税措置で数十億ドルを獲得し、自国で製品を生産するだろう。米中が会談するとして、会談になるのか?」と伝えており、このまま追加関税第3弾が取り下げられる可能性は、かなり低いと予想されます。

 本日はドル円の上値を試す展開を予想していますが、昨日に引き続き日本株がどこまで伸びるのかにも注目したいと思います。

 予想レンジは111円50銭~112円50銭程度といったところでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF) /*snsボタン*/

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