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【為替本日の注目点】ドル円再び111円台半ばに

2020-03-24 09:42

 ドル円は109円台半ばから急反発。米国でのコロナウイルスの感染拡大が止まらず、ドル資金への需要が継続。ドル円は一時111円59銭まで上昇。先週末のドル高水準を若干上回る。ユーロドルも反発。ドイツ政府が7500億ユーロ(約89.7兆円)の財政パッケージを承認したことでユーロの買い戻しが進み、1.0828まで上昇。株式市場は続落。2兆ドル(約111兆円)規模の景気対策案の成立が不透明になったことが背景。ダウは582ドル下げ、直近最安値を更新。債券相場は続伸。長期金利は0.78%台へと低下。金は大幅に続伸。前日比83ドル(約5.6%)上昇し、1日の上げ幅としては1984年11月以来となる急騰。原油は小幅に続伸。

ドル/円 109.82 ~ 111.59
ユーロ/ドル 1.0683 ~ 1.0828
ユーロ/円  118.22 ~ 119.94
NYダウ  -582.05  → 18,591.93ドル
GOLD   +83.00 → 1,576.70ドル
WTI   +0.73 → 23.36ドル
米10年国債 -0.059 → 0.786%


【本日の注目イベント】

日     1月景気先行指数(改定値)
欧     ラガルド・ECB総裁講演
独     独3月製造業PMI(速報値)
独     独3月サービス業PMI(速報値)
米     3月マークイット製造業PMI
米     3月マークイットサービス業PMI
米     2月新築住宅販売件数
米     3月リッチモンド連銀製造業指数

 昨日の東京時間には109円台半ばまで売られたドル円は、NY市場では111円59銭まで買われ、ほぼ2円上昇しました。米長期金利は低下し、株価も大幅に続落する中、ドル資金の確保という流れが続いており、「有事のドル買い」の様相がさらに強まってきました。特に、新興国通貨に対してドルが買われる流れが続いており、多くの新興国では債務がドル建てのケースが多く、ドル高が進めば進むほど、「借金が増える」構図になっています。またトルコなど、インフレ率も比較的高く、自国通貨安が進めばさらに生活が困窮するという事情もあり、多くの国民が自国通貨を売ってドルに換えるといった行動も背景にはあると見られます。それにしても、ドル円もよく動きます。昨日もこの欄で述べたように、上昇すればさらに「買え」というプログラムが発動され、ドルをさらに押し上げます。「ここまではないだろう」といったレベルでの指値でないと、ポジションメイクした途端、マイナスが膨らんでしまいます。昨日NYマーカンタイルで金が急騰したのも、この種の動きと言えます。

 米国では今週に入り新型コロナウイルスの感染が急拡大していますが、トランプ政権が主導する2兆ドル規模の景気対策案が米議会で否決されました。採決は賛成49票、反対46票で、可決には60票が必要でした。米国民にとっては早急な可決が必要なことは論を待ちませんが、ここでも11月の大統領選を巡る思惑が絡んでいるようです。採決に反対した民主党は、景気対策そのものには賛成するものの、救済策の中身に反対しているようです。救済策は、新型コロナウイルスで大きな打撃を受けた特定の企業に、その対象を絞っており、これが大統領選に利用されるのではと警戒を強めています。この法案が通ると、ボーイングなどの航空機メーカーや航空会社に資金が向かうとされています。

 一方で止まらない感染拡大に、FRBは今月3度目となる臨時の会合を開き、先週決めた量的緩和を無制限で行うことを決めました。先の会合では、国債とMBSを年7000億ドル(約77兆円)購入することを決めていましたが、今回その額を、「円滑な市場機能を支え、金融政策の効果的な伝達を支援する上で必要な額」に切り替え、事実上無制限としました。ドイツでも政府が臨時閣議を開き、総額7500億ユーロ(約89.7兆円)規模の財政パッケージを承認しています。

 ドル円は「月足」の雲の上限を試しているように見えます。現在111円70銭前後にある「雲」を完全に上抜けすれば、2月に記録した112円23銭も視野に入って来るかと思います。ただ足元の動きは、ドル資金を確保することが優先されている相場展開かと思われ、コロナ騒動が終息に向えば、再び円高に振れる可能性も排除できません。本日はNY株式市場が大幅続落でしたが、円安が進んだせいもあり、日本株の大幅な下げは回避できそうです。ここを好機と見た買いが入れば400-600円程の上昇もあるかもしれません。

 NYダウは2月12日の史上最高値からすでに1万1000ドルも下落しています。率にして実に37%を超えています。これだけ下げても株式関係者の声はまだまだ弱気が多く、「総悲観」と言ってもいいくらい、非常に暗い雰囲気です。投資の神様と言われる、ウオーレン・バフェット氏は「悲観は友、陶酔は敵」と述べています。また、「ソックス(靴下)でも、ストックス(株)でも、値札が下がった質の高いものを買うのが私は好きだ」とも語っています。(日経ヴェリタス3月22日号より)14兆円もの現金預金を保有している、バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイは、今この混乱を、「絶好の買い場」と見ているのか、それとも「嵐が過ぎ去るのをじっと待っている」のか、どのような戦略を立てているのでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF) /*snsボタン*/

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