2月耐久財受注 → 1.2%
ドル/円 111.09 ~ 111.67
ユーロ/ドル 1.0785 ~ 1.0894
ユーロ/円 120.22 ~ 121.15
NYダウ +495.64 → 21,200.55ドル
GOLD -27.90 → 1,632.30ドル
WTI +0.48 → 24.49ドル
米10年国債 +0.021 → 0.862%
本日の注目イベント
独 独4月GFK消費者信頼感
英 英2月小売売上高
英 BOE金融政策発表
英 BOE総裁会見
英 BOE議事録
米 新規失業保険申請件数
米 10-12月GDP(確定値)
連日大きく下げた日米の株価が大幅に上昇に転じ、ドル円も111円台半ばから後半を伺う展開になってきました。市場の不確実性は依然として強いものの、日米では中銀による大規模な金融政策と量的緩和に加えて、ようやく財政の出動も決まりそうなことが、市場安定に寄与しているようです。米国では2兆ドル(約220兆円)という、過去最大規模の景気対策案が早ければ本日にも議会で可決する見通しで、この案には、中間・低所得層には大人1200ドル、子供500ドルを直接支給するという政策も含まれています。
ただ大統領選で、民主党候補の一人であるサンダース議員は、この法案を採決に持ち込むことを阻止する意向をツイッターで表明しています。昨日のNY株式市場で、景気対策の合意観測からダウは一時1300ドル程上昇しましたが、このサンダース議員のツイートを受け、大きく上げ幅を縮小したようです。日本の景気対策も5月をめどに、50兆円を超える見通しで、この規模はリーマンショック時のそれを超える規模になっています。しかしながらそれでも市場への影響は未知数で、まだ規模が足りないとする見方もあるようです。「金融や財政ではコロナウイルスの感染は止められない」と、当初から言われてきました。今朝の時点では、新型コロナウイルスの感染例は世界で45.1万人に迫り、死者の数は2万5000人に接近していると報告されています。東京都も昨日は小池都知事が夜8時から会見を行い、「東京都は感染爆発の重大局面にある」ことを訴えていました。昨日1日だけで感染者が41人も増え、イタリアやスペインと同じ道をたどるのでは、との危機感があるようです。まさに爆発的に感染者が増加するのか、それを食い止められるのかの「分岐点」に差しかかっていると言える状況です。
セントルイス連銀のブラード総裁はCNBCに出演し、新型コロナウイルスの感染拡大が米経済に甚大な被害を与える可能性があり、そのピークは4-6月期との認識を示しました。総裁は、「甚大な被害を与えるのは4-6月期となる可能性が高いが、景気は年末までに持ち直すはずだ」と述べ、「前代未聞の数字となるだろうが、希望を失ってはいけない」と、4-6月期に失業率が30%に到達する可能性があるとした、先の発言を和らげました。(ブルームバーグ)その意味では、今夜発表される「新規失業保険申請件数」が注目されます。毎週発表されるこの指標は、長い間20~22万件で安定的に推移してきました。リーマンショック後には、一時40万件に迫る水準にまで急増したこともありましたが、今週のそれは「桁外れの急増になる」と、ブラード総裁は語っていました。S&Pグローバル・レーティングスによると、今夜発表の数字は最大で300万件と、1982年に記録した過去最多水準の4倍になる可能性もあるとしています。(ブルームバーグ)すでに発表されたマークイットのサービス業PMIでも、市場予想を大きく下回る結果が出ています。今後発表される3、4月の経済データは、予想よりも大きく悪化したものが多く出てきそうです。そのたびに、市場はドル売りで反応する可能性もあります。ただ、ブラード総裁も述べているように、この状況は短期的に終わる可能性が高く、そのための景気対策を現在行っているところです。
ドル円は相変わらず、東京時間で売られてもNYでは反発する傾向が続いています。111円50-70銭近辺が「壁」になっている印象ですが、これは、今年のドルの最高値に接近していることと、「月足の雲」に抑えられていることが原因と考えられます。米国での新型コロナウイルスの感染がどこまで続くのかにもよりますが、個人的には112円23銭という今年のドル最高値を抜けない限り、ドル円は再び107円方向の可能性が高いと予想していますが、どうでしょう・・・・。もうしばらく相場の動きを注意深く見る必要があります。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF) /*snsボタン*/