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【為替本日の注目点】ユーロドル続伸し、4カ月ぶりの水準に

2020-07-16 10:16

 ドル円は再び107円を割り込み106円67銭まで下落。コロナウイルスのワクチンを巡る好材料にリスクオンの流れが強まり、ドルが売られた。ユーロドルでのユーロ高の流れも円買いにつながる。ユーロドルは続伸し、約4カ月ぶりに1.1452まで上昇。株式市場は続伸。モデルナ社のコロナワクチンが有効との結果や、NY連銀製造業景況指数など、経済指標の上振れが株価を押し上げ、ダウは227ドル高。債券相場は小幅に続落。長期金利は0.63%台に。金と原油は揃って上昇。

6月輸入物価指数       →  1.4%
7月NY連銀製造業景況指   →  17.2
6月鉱工業生産        →  5.4%
6月設備稼働率        →  68.6%


ドル/円  106.67 ~ 106.97
ユーロ/ドル 1.1402 ~ 1.1452
ユーロ/円  121.82 ~ 122.28
NYダウ  +227.51 → 26,870.10ドル
GOLD   +0.40  → 1,813.80ドル
WTI  +0.91  → 41.20ドル
米10年国債 +0.007 → 0.630%


【本日の注目イベント】

豪   豪6月雇用統計
中   4-6月GDP
中   中国6月小売売上高
中   中国6月工業生産
欧   ユーロ圏5月貿易収支
欧   ECB政策金利発表
欧   ラガルド・ECB総裁記者会見
英   英失業率(3月ー5月)
米   6月小売売上高
米   新規失業保険申請件数
米   7月フィラデルフィア連銀景況指数
米   7月NAHB住宅市場指数
米   ボスティック・アトランタ連銀総裁、オンラインセミナーに参加
米   ウィリアムズ・NY連銀総裁、オンラインセミナーに参加
米   企業決算 → ジョンソン&ジョンソン、ネットフリックス、バンクオブアメリカ、モルガンスタンレー


 ドル円はNY市場で再び107円を割り込み、106円67銭までドル安が進み、昨日の筆者の予想よりも円高が進んだ状況でした。ただその後は再び106円台半ばが意識され、106円台後半まで戻っている動きは、先週金曜日から今週月曜日にかけての動きに似ています。NY株式市場で株高が進み、先行していたナスダック指数に追随するかのように、ダウ指数が続伸し、ザラ場では2万7000ドルを回復する場面もあり、ダウは今週だけで1000ドル程上昇したことになります。リスク選好が強まり、「リスク回避のドル買い」の「裏返し」としてドルが売られたようですが、何か、しっくりきません。昨日はユーロドルが続伸し、3月10日以来となる1.1452までユーロ高が進む場面もあり、この影響から円が買われた側面もあります。

 リスク選好が進んだ背景は、コロナウイルスに対するワクチン開発で、米モデルナ社のワクチンが治験で有望な効果を出したことが注目されました。また英大手製薬会社アストラゼネカはオックスフォード大学との研究開発で、コロナワクチンの臨床試験で前向きな暫定結果が出たとの報告を行っており、ワクチン開発への期待が高まっています。米経済データも、NY連銀製造業景況指数など、多くの指標が3月の最悪期からは大きく改善傾向を示しており、これもリスク選好につながっています。ただ一方で、ベージュブックでは、「経済活動はほぼ全ての地区で上向いたが、新型コロナ感染症がパンデミックとなる前の水準はなお大きく下回った」と記されており、新型コロナウイルスの感染を巡る今後の状況がはっきりしないことから、景気の先行きは不透明だと報告されています。ワクチン開発は着実に進んではいるものの、コロナ感染症は依然として拡大途中であることから、「時間との勝負」といったと側面もあります。

 この他にも、相変わらずトランプ大統領を巡る報道も多く飛び交っています。キニピアック大学が15日に公表した世論調査では、バイデン氏の支持率が52%となり、37%のトランプ氏に15ポイントの差を付けたようです。この差は、昨年10月以降の独立系の全国世論調査では最大となっています。さらに、トランプ氏がバイデン氏に対して保っていた残り一つの優位性である経済運営面でも、バイデン氏がトランプ氏より優っているとの回答が50%になっており、トランプ氏の方が優れているとの回答は45%だったと、調査は示しています。(ブルームバーグ)またトランプ氏は、中国との緊張をこれ以上エスカレートさせたくないと側近らに示唆し、中国高官に対する当面の追加制裁の見送りを決めたとの報道もあります。新型コロナウイルス感染拡大を巡っては認識が異なり、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長を批判したトランプ大統領は「それはナバロ氏であって、私はファウチ氏とは非常に良好な関係にある」と語っているようです。

 今朝の日経新聞は、先月暴露本を出したボルトン前大統領補佐との単独インタビューの内容を載せています。ボルトン氏はインタビューで、「トランプ氏は対中関係のほぼ全てを経済や貿易を通じてみていた。貿易政策も全く一貫性がなかった」と指摘し、香港や南シナ海問題では「経済以外の課題を考慮するのが困難だった。議論することすらできなかった」と述べています。さらに、トランプ氏が米大統領選前に仕掛けるサプライズとして、「金正恩氏との4回目の会談」を挙げていました。このように米大統領選ではトランプ氏自身による「敵失」の部分はあるとしても、「再選」の可能性は徐々に低下しています。11月3日の大統領選まで残り3カ月強となりました。「窮鼠猫を嚙む」という言葉もあります。勝利に向け、トランプ氏がどのような仕掛けを打ってくるのか、こちらにも注目したいと思います。本日のドル円は106円50銭~107円30銭程度を予想しますが、再び107円台前半までドルが戻るようだと、上述のように、先週金曜日からの動きと同じパターンになります。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF) /*snsボタン*/

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