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<最優秀ファンド賞>「ダブル・ブレイン」の優れたリスク管理、世界500以上の市場を最先端のシステムが24時間監視してポジション構築

2021-03-01 11:38

 野村アセットマネジメントが設定・運用する「ダブル・ブレイン」がファンド オブ ザ イヤー2020オルタナティブ型 部門で最優秀ファンド賞を受賞した。同ファンドは2020年のトータルリターンは3.44%のプラスとなり、類似ファンド分類平均を1.28%上回った。特に、3月のコロナショックによる急落の中、市場の変化を迅速に捉え、機動的に投資配分を変更して基準価額の下落を小さな水準に抑えるなど、卓越したリスク管理機能を見せた。同ファンドの運用について野村アセットマネジメントのアドバイザリー運用部ポートフォリオ・マネージャーの木下侑紀氏(写真)に聞いた。

 ――当ファンドの運用の仕組みについて教えてください。

 「ダブル・ブレイン」は2つの戦略に投資しています。「リスクコントロール戦略」と「トレンド戦略」です。それぞれは、金額ウエイトで約85対15、リスクウエイトでは8対2の関係で組み合わせています。この組み合わせの比率は原則変更なしで運用しています。

 「リスクコントロール戦略」は、ファンドのメインエンジンといえます。リスクパリティ運用を行っており、約50市場に投資をしています。株式、国債、クレジット、インフレ連動債、コモディティの5つのアセットクラスでリスクウエイトを一定にしていて、投資配分比率を日次で調整しています。また、下落抑制機能であるブレーキ機能をもっていて、相場の異変時には、ファンドが受ける相場の下落の影響を小さく抑えるような仕組みが備わっています。

 トレンド戦略は、トレンドフォロー運用を行っており、約500市場という幅広い市場に投資をしています。約500市場の資産の動きをモニタリングし、ロングポジション、ショートポジションを構築しています。相場に下落トレンドが出た場合はショートポジションをとって、そこから下落を収益に変える構造になっています。この戦略は、コロナショックの時に、一部の通貨などの上昇トレンドや、一部の株式などの下落トレンドをシステムが見極め、投資対象資産でそれぞれロングポジション・ショートポジションをとったことで、ファンドの基準価額にプラスの寄与となりました。

 リスクコントロール戦略は、ロングポジションだけで運用していますが、ショートポジションがとれるトレンド戦略を持つことによって相場の下落局面で下落リスクを抑えることができます。2つの戦略を併せ持つことによってファンドの安定的なリターンにつながっていると考えています。

 ――当ファンドは、今後の市場変化にどのように機能するのでしょうか? 

 たとえば、金利上昇の局面では、債券価格が下落しますので、リスクコントロール戦略は債券の組入比率を徐々に落としていくブレーキ機能で債券下落の影響を小さくします。また、約50市場に分散投資していますので、債券の下落トレンドがあったとしても他の部分で収益を捉えることをめざして運用します。一方、トレンド戦略では、ショートポジションの構築が可能ですので、債券下落のトレンドを察知すると債券をショートにして収益化が可能です。かつ、約500市場に投資していますので、債券が下落トレンドにあったとしても他の資産で挽回を図ります。このように、両戦略を合わせて債券価格下落の影響を抑制し、かつ、その環境下での収益資産への投資によって金利上昇リスクへの耐性のあるポジションは構築できると考えています。

 また、株価が下落する局面では、リスクコントロール戦略では株式の投資配分比率を抑えていくブレーキ機能で下落の影響を抑制できます。一方で、トレンド戦略ではショートポジションを構築することができますので、その部分で収益化ができます。株価が仮に下落のトレンドに入った場合でも対応することができます。

 そして、量的緩和が終わって想定される最悪のシナリオは、株式も債券も両方下がってしまうことだと思うのですが、一般的なバランスファンドですと、株式も債券も下がってしまうと、ファンドに大きな打撃になってしまいます。当ファンドのリスクコントロール戦略では、株式と債券が同時に下落するシグナルが出ると、当戦略の投資比率を大きく引き下げ、ファンドへのダメージを抑える仕組みがあります。トレンド戦略では、下落トレンドが続くとそれぞれでショートポジションをとって、株式や債券の下落を収益チャンスにすることができます。

 ――このファンドの仕組みがうまく働かない環境はあるのでしょうか?

 相場の急激な反転・下落には対応できない部分が出てくることがあります。リスクコントロール戦略はロングポジションを取っていますので、ずっと上がってきた資産が突然下落に向かうと、その影響を被ってしまいます。また、トレンド戦略は、ロングとショートのポジションを取ることはできますが、そのポジションの構築を数日で完了できるわけではありません。最短でも2週間位のトレンドを使って市場の変化を分析していますので、1日、2日で相場の方向が大きく変わってしまうと、ポジションを取り切れていないため、下落の影響を受けてしまうということがあります。

 ――2つの戦略の構築も市場の変化の予測もマンAHL社のシステムが行うということですが、マン社の評価を聞かせてください。

 組織面、パフォーマンス、リスク管理やオペレーション面での様々な部分について評価を行いましたが、いずれの項目でも高い評価を得ています。例えばリスク管理では、投資対象市場については頻繁に社内で議論を行っています。現在のダブル・ブレインの投資対象市場である世界500以上の市場が、投資対象としてふさわしいか、また、新たに対象にできる市場はないかを社内で議論しています。基本的には完全にシステム・AIが運用していますが、証拠金のポジションや、相応しい投資対象については人の判断も入ることで、徹底的なリスク管理を行っています。

 また、コロナショックの時には、リスクコントロール戦略は、通常は350%くらいのレバレッジをかけたポジションをとっているのですが、これを1カ月足らずで25%程度にまでダイナミックに変更しました。このようなポジションの変化は、一般的なバランスファンドではできないと思うのですが、マンAHL社のトレーディングの技術やポジション構築のシステムが、しっかりできているため、大きなポジション変更も難なく行うことができました。

 このファンドでも採用しているトレンド戦略は約500市場に投資していますが、そのポジションを日々変えていくために、リアルタイムで膨大な量のトレードが行われています。そのためには高性能なシステムが必要になります。また、コンピュータがトレードを行うと、コンピュータから高熱が出るので、性能が高い冷却機能が必要になります。マンAHL社では優秀な人材を採用して最先端の金融技術をシステム開発に取り入れていますが、システムインフラについても、しっかり先端の設備を入れているところがプロフェッショナル集団であると感じます。

 ――当ファンドに期待できるリターンの水準など、運用のイメージはどのように考えればよいでしょうか?

 リスクに関しては年率8%で推移しています。2つの戦略はそれぞれ目標リスクを設けて運用しています。リスクコントロール戦略は常に10%のリスクです。トレンド戦略の目標リスクは15%です。これを合わせると10%以下になる設計です。実際の運用結果を振り返ると年率8%程度になっています。一方でリターンは、年率10%程度で推移しています。

 3月3日に「ダブル・ブレイン(ブル)」と「ダブル・ブレイン(マイルド)」を新たに設定しますが、「ダブル・ブレイン(ブル)」は、オリジナルの「ダブル・ブレイン」のリスク水準を2倍程度にしたものです。「ダブル・ブレイン(マイルド)」はリスク水準を約2分の1にしています。「ダブル・ブレイン」の機能を備えたまま、リスク水準の異なるファンドを揃えることで、ライフステージの変化に応じて購入していただくなど、投資家の方のリスク許容度に合った商品を選んでいただけるようになります。

 ――当ファンドの受益者の方、また、当ファンドに投資を検討している投資家の方へのメッセージをお願いします。

 設定から2年と少しの実績ですが、この間、コロナショックもありましたし、遡ると、2019年には金利が上昇した局面があり、2018年には米中貿易戦争で株価が下落する局面もありました。このような変化もしっかり乗り越えて運用しています。現在もコロナは収束に向かいつつあるとはいえ、依然として不透明感の残る市場です。市場の変化を24時間途切れることなくモニタリングしなければならない需要は高まっていると思います。

 このファンドで実行している運用戦略は、世界500以上の市場を24時間しっかり監視して分析し、ポジションを構築するために売買執行を繰り返すことですが、人間ではとても継続してできないような運用を、マンAHL社の優れたシステムで対応しています。科学的な技術をファンドに活用し、最先端のシステムやAIを使って運用を実現している「ダブル・ブレイン」を、大切な資金を思わぬリスクにさらさないために、ご活用ください。(情報提供:モーニングスター社) /*snsボタン*/

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